緩和ケアチームの薬剤師は、がん患者さんを苦痛から解放させたり、院内スタッフの緩和薬物療法に関する知識の普及･教育を行ったりする役割を担っています。
 緩和ケアラウンドやカンファレンスにて、患者さんの痛みの程度、薬の効果や副作用の状態などを確認し、より適切な薬物療法の検討や提案を行います。
 緩和薬物療法やがん治療全般の知識や技能を兼ね備えた『緩和薬物療法認定薬剤師』の資格を持つ薬剤師が活躍しています。

 感染制御チーム(ICT)の薬剤師は、主に院内における抗菌薬や消毒薬の適正使用の推進に関わっています。院内ラウンドやカンファレンスにて、培養検査結果や特定抗菌薬使用状況などをICT内で情報共有し、感染症や感染徴候の早期発見･早期対応を行い、速やかに制圧および終息を図ることに貢献しています。
 抗菌薬適正使用支援チーム(AST)の薬剤師は、抗菌薬治療の最適化のために薬物血中濃度モニタリング(TDM)や投与設計を行い、医師に抗菌薬の種類･用法･用量･治療期間などの助言なども行っています。
 感染制御および感染症治療における薬物療法に関して、『感染制御専門薬剤師』及び『感染制御認定薬剤師』の資格を持つ薬剤師が第一線で活躍しています。

 栄養管理サポートチーム(NST)の薬剤師は　静脈栄養剤・経腸栄養剤の選択や適正な使用法を指導・提案をしています。
 院内ラウンドや症例検討にて、患者さんの病態に応じた医薬品や栄養製剤を選択し提案します。
『NST専門療法士』の資格を持つ薬剤師が、専門性を活かして栄養支援を行い、NSTの一員として活動しています。

 褥瘡対策チームの薬剤師は、入院患者さんの褥瘡状態を観察し、治療に使用する外用薬やドレッシング材(創傷被覆剤)について提案したり使用法について情報提供したりします。
 褥瘡回診や褥瘡対策委員会に参加し褥瘡の発生予防や対策の検討を行い、患者さんの生活の質(QOL)の向上を目指しています。

 糖尿病チームの薬剤師は、糖尿病患者さんの適正な薬物療法のサポートをしています。
おくすり外来や糖尿病教室などを通じて、患者さんに合わせた教育･相談をしています。また、患者さんに寄り添い楽しみながら理解を深めてもらうイベントも種々行っています。
 『日本糖尿病療養指導士(CDEJ)』や『新潟県地域糖尿病療養指導士(CDE-niigata)』の資格を持つ薬剤師が、糖尿病の病態や患者さんの心理なども含め、より幅広く高度な服薬指導を行っています。
 さらに『糖尿病薬物療法準認定薬剤師』が薬の専門家として、糖尿病に関する良質かつ安全な薬物療法を提供しています。

 病棟担当の薬剤師は、主に入院患者さんや入院中に使用する薬に関わる業務をしています。
入院患者さんとの会話等を通じて、症状や服薬状況あるいは気持ちや考えなども把握します。もし様々な不安や疑問があればそれを受け止めて対処することも重要な役目です。
 また、医師または病棟の他職種のスタッフに対し、質問や要望にこたえたり、最新の情報を提供したりするのも病棟担当薬剤師の仕事です。